村上裕 × ミーアキャットガール Collaboration Performance

人間ファックス

 Human facsimile 

これは、ハムたまのコアメンバーにして発足人である、村上裕、Meerkat-girlによるコラボレーションパフォーマンスである。

パフォーマンスアイデアby Meerkat-girl

パフォーマンスの内容はシンプルに人間電送写真である。全く同じメディア(今回は巨大な布とインク2色、長さのある刷毛)を用意し、別々の場所で、片方の身体の動きだけをライブ(今回はFACETIME)で巨大なスクリーンに映し出し、片方はそのスクリーンを見ながらその動きを真似して、図案を送るというものである。

今回は村上からMeerkat-girlに図案を転送した。どのような図案を送るか受信者は全く知らずに即興的に動き、互いが図案作成を行う。

インターネット社会におけるコミュニケーションは、インターネットが存在しない時代に比べて、質や情報量といった多方面で大きな変化をとげた。さらにそれはコロナ時代の突入によってライブシステムという形で、人々に欠かせないものとなった。インターネットの存在により情報社会が加速したことで、人間というインターネットを生み出した存在が、情報のやりとりの中で、様々な出来事に直面

する。例えば、オンライン会議では、世界各地の参加者に画面共有機能でドキュメントを瞬間的にデータ上でやりとりすることができ、情報が円滑かつ迅速にやりとりされる。例えば、ある国では、統治する国家によって情報が検閲、削除、改変された状態で、インターネットの中に存在する。例えば、対面によってのみ伝わる空気感や対話者の微細な表情などが、中継画面では反映されず、時に大きな誤解を両者に産む。

このパフォーマンスの鑑賞者の中に、自分が想像するよりも図案が両者で電送できたと思う人もいる。そしてある人は、全く受信者の動きが追いつかず、図案も違うと感じる人もいるだろう。価値やものの捉え方は必ず、個人個人の個性が反映される。人間電送写真の捉え方は、情報化社会の中でのその個性を鑑賞者の中に出現させるだろう。

HUMAN FACSIMILE Dialogue 2021 June 20th コラボパフォーマンス

Hiroshi Murakami X Meerkat-girl

Performance Direction/ Meerkat-girl

Performance Paint Design Idea/ Hiroshi Murakami

Performance shooting / Ma Raven

Performance editing / Ma Raven

Meerkat-girl Copyright ©2021 June Hiroshi Murakami , Meerkat-girl, All rights reserved.

人間ファックス

  • Sagamihara atelier

出演